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あらん限りの勇気を振り絞り、10年ぶりに母親と会って話をすることを決めた希留耶。
福祉センターから教えてもらった住所へ向かうと、そこには玄関先をオレンジ一色に塗りたくった異様な市営住宅が。
その瞬間、風水と宗教のせいで滅茶苦茶にされた青春の記憶がフラッシュバックして衝動的に
「死ねっ!!!!」
と叫びながら道すがらコンビニで買ったお菓子やレトルト食品が詰まった袋を玄関に叩きつけ、ボロボロ涙をこぼしながら「来なきゃよかった…来なきゃよかった…!」と走って車に戻ってきた希留耶を必死になだめ、「お前その状態じゃ運転無理だろ、俺が代わるから後部座席で少し横になってろ、な?」とエンジンを掛けたところでバックミラーに哀しそうな目でこちらをじっと伺う老女の姿が目に入るも、そのまま希留耶には何も告げずに帰路についた回。

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